術後の利用者に関われない男性職員——その正体は「怖さ」じゃなくて「知らない」だった

現場の看護記録
今日、術後の診察に利用者さんと一緒に行って、そのまま施設に帰ってきました。往復3時間以上。ずっとそばにいました。
なのに、帰ってきてから自分の中の「関心」が薄いことに気づきました。なんでだろうと、しばらく考えていました。
そうしたらサビ管がこんなことを言いました。「男性職員って、術後の利用者さんに関わるのが怖いのかもしれない。関わり方を知らないから」と。
その言葉に、「あ、そういうことか」と腑に落ちました。

術後の利用者さんを前にした、あの「静けさ」の正体

手術を終えて戻ってきた利用者さんがいます。
施設の中に、明らかな「温度差」がありました。

看護師である自分は、身体状態の確認や点眼の処置など、動く理由があります。
でも男性の支援員たちは、その利用者さんの近くに寄っていきません。声もあまりかけません。

最初は「なんで関わらないんだろう」と思っていました。でも振り返ってみると、これは自分が期待しすぎていただけかもしれません。それを今日、改めて確認しました。

「怖いんじゃなくて、知らないんだと思う」

サビ管はこう言っていました。

「男性職員って、術後の利用者さんに関わるのが怖いのかもしれない。でも怖いっていうより、関わり方を知らないんだと思う」

これは鋭い指摘だと思いました。

「怖い」という言葉だと、なんとなく「感情的な問題」に聞こえます。でも「知らない」という言葉に変えると、とたんに解決できる問題になります。
知らないなら、知ればいい。動き方がわかれば、人は動けます。

自分も、男性職員のひとりです

そこで気づきました。今日の自分も、同じだったんじゃないかと。

術後の診察に同行して、一緒に帰ってきました。疲れていた、というのもあります。でもそれ以上に、「術後の利用者さんに今どう関わればいいか」が自分の中でちゃんと整理できていませんでした。
情報共有や引き継ぎが十分ではなくて、「どう声をかけていいかわからない」状態になっていました。

看護師だから身体面では動けます。でも「この人が今どんな気持ちでいるか」「どんな言葉をかけるといいか」——そこへの関わり方が、うまく掴めていませんでした。

「温度差」は、冷たさじゃなくて「手がかりのなさ」から生まれていることが多いと思います。
何をすればいいかわかれば、男性職員だって動けます。動きたいと思っている人の方が多いはずです。

ひとりで考え込むより、次の関わりをつくる

これは相手がいる話です。利用者さんがいて、支援員がいて、自分がいます。
ひとりで「なんで関われないんだろう」と抱え込んでいても、何も変わりません。

次があります。
情報をちゃんと共有する。「こういうときはこう声をかけたらいい」を、さりげなく一緒に確認する。
それだけで、あの「静けさ」は少し変わると思っています。

📖 あわせて読みたい

知的障害の利用者さん退院当日、施設看護師がやること【入院シリーズ最終回】
この記事の利用者さんの退院当日——点眼引き継ぎやご家族対応まで入院シリーズの最終回です。

医療職と福祉職、わかり合えない?施設看護師が感じる「伝わらない」の正体
チームの温度差の背景にある「伝わらない」構造を掘り下げた関連記事です。

📖 あわせて読みたい

褥瘡ケアは看護師ひとりでやるものじゃない——仕組みを作ることが現場看護師の仕事だった
「やり方がわからないと動けない」という同じ構造を、褥瘡ケアの仕組みづくりで描いた関連記事です。

📝 今日の現場ノート まとめ

・術後の利用者さんへの「温度差」は、男性職員の冷たさじゃなく「知らない」から来ています
・看護師の自分も、情報共有が不十分なときは同じ状態になります
・解決策はシンプル。関わり方を一緒に確認して、次の一歩をつくること
・ひとりで考え込まない。相手がいる話だから、相手と一緒に動きましょう

コメント

タイトルとURLをコピーしました