知的障害の利用者さんの入院準備、施設看護師がやること【現場のリアル】

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「来週、利用者さんが入院することになった…でも、何から準備すればいいんだろう?」

障害者福祉施設で働く看護師なら、一度は感じたことのある悩みじゃないでしょうか。

病院勤務の看護師向けの情報はネットにあふれてるのに、「福祉施設の看護師が利用者を入院させる時の準備」って、調べても全然情報が出てこないんですよね。

この記事では、現役3年目の施設看護師である私が、知的障害のある利用者さんの入院準備で実際にやってることを、現場のリアルそのままでお届けします。

入院準備の動き出しは「かかりつけ医からの紹介状」から

入院準備のスタート地点は、実はかかりつけ医に紹介状を書いてもらうところからです。

今回のケースでは、手術が必要だと判断された段階でかかりつけ医から紹介状を書いてもらい、初診の予約まで手配してもらえました。手術ができる病院は予約がかなり取りにくいことが多いので、動き出しは早ければ早いほどいいというのが現場の感覚です。

早めに動くと「ご家族が同行できる」というメリットがある

早めに予約を取ることで生まれる、大きなメリットがあります。それは初診日や手術説明の日にご家族が同行できる時間的余裕が生まれることです。

今回も初診・手術説明の場にお母様が同席できるよう、日程を調整できました。知的障害のある利用者さんの医療判断にはご家族の同意が不可欠なので、ここはかなり重要なポイントです。

💡補足考察
ぎりぎりの予約だと「平日のこの日しかない」となって、ご家族が仕事や体力的な事情で来られないケースも出てきます。「ご家族のスケジュールに合わせられる余裕を持つ」のは、施設看護師がコントロールできる重要な準備だと感じています。

入院が決まったらまず動く3つのこと

入院日が決まった直後、私が動くのは大きく3つです。

📋 入院決定直後にやる3つのこと

事務長・サービス管理責任者・担当の支援員に事情を説明

ご家族との連絡(送迎時間や当日の流れ)

必要書類の準備と医療情報の整理

職員への共有は「役割が違う3者」へ

うちの場合、入院決定後すぐに事務長・サービス管理責任者・担当支援員の3者に事情を共有します。それぞれ役割が違うので、伝える内容も少しずつ違います。

共有先 伝える内容
事務長 事務手続き・契約関連の確認、入院期間の見込み
サービス管理責任者 支援計画上の調整、関係機関への連絡判断
担当の支援員 日常生活の引き継ぎ事項、利用者さんへの説明方法

今回はもともと「手術になるかもしれない」という情報を早い段階で関係者に伝えていたので、入院決定後の共有はスムーズでした。「いきなり入院決まりました」より、「そろそろ手術かも」と布石を打っておく方が、組織として動きやすいと感じています。

ご家族との関わり方:総会の場で交わした会話

入院準備の過程で、私が特に大事にしているのがご家族との関係構築です。

今回の利用者さんのご家族は高齢のお母様。ご家族の事情があり、お母様お一人でご利用者さんを支えていらっしゃいます。だからこそ、入院・手術となれば負担は計り知れません。

保護者総会で聞いた「夜も眠れない」という言葉

入院前の時期に、ちょうど施設の保護者総会がありました。そこでお母様とゆっくりお話しする時間があり、こんな言葉を聞きました。

「手術のことを考えると心配で、夜も眠れないんです」

この一言を聞いた時、「準備すべきは書類だけじゃない」と改めて思いました。ご家族の不安に寄り添うのも、施設看護師の大事な仕事です。

送迎の判断は「組織決定」として伝えるのが安心材料になる

お母様には、「入院日と手術日は施設の看護師が車で送迎するので、お母様も一緒に行けますよ」とお伝えしました。これは施設長から「お母さんを一緒に乗せていきなさい」と指示があったことで、施設として正式に決まっていた対応でした。

この話をお伝えした時、お母様の表情が少し和らいで、「それは安心です」と言ってくださいました。個人の判断ではなく組織として決めたこと、と伝えられる方がご家族には安心材料になると感じています。

💡考察
保護者総会のような「あらたまった話の場ではない自然な接点」って、実はご家族の本音を聞ける貴重な機会だと思います。日報や面談だけでは出てこない情報がある。施設看護師として意識的に活用したい場面です。

看護師が準備する医療情報

医療情報の準備は、入院先の状況によって重要度が変わります。今回のケースでは、初診の段階でお薬手帳を持参して情報を伝えてあるので、入院日に新たに渡すものは多くありません。

お薬情報は事前にすでに共有済み

今回の利用者さんは内服薬がなく、かかりつけの眼科からの点眼薬がある程度。お薬手帳は初診時に持参して病院に確認してもらっているので、入院時に改めてコピーを作る必要はありません。

マイナンバーカードで受付していることもあり、薬剤情報は病院側で確認できる状態。施設側で気を張る部分ではありませんでした。

既往歴は「分かる範囲で正直に」伝える

今回の利用者さんは施設入所歴が長い方で、入所前のかなり昔の情報については、正直なところすべてを把握できているとは言い切れません

これは現場あるあるだと思います。長く施設にいる利用者さんほど、過去の医療情報の引き継ぎに穴がある。だからこそ、「分かる範囲はこうで、ここから先は情報がないです」と正直に伝えるのが大事だと思っています。盛らない、推測で書かない。これは医療情報の鉄則です。

💡考察
「全部把握してます」と言える施設看護師の方が珍しいかもしれません。利用者さんの歴が長ければ長いほど、情報は断片化していくものです。「分からないことを分からないと伝える勇気」も、現場では必要だと感じます。

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まとめ:施設看護師の入院準備、本当に大事なこと

知的障害のある利用者さんの入院準備は、書類仕事だけではありません。ご家族との関係、関係職員との連携、そして利用者さん本人への配慮。全部が絡み合っています。

今回のポイント

✓ かかりつけ医の紹介状から準備が始まる

✓ 早めの予約取得でご家族の同行調整がしやすくなる

✓ 事務長・サビ管・担当支援員へ役割別に共有

✓ ご家族との自然な接点を大事にする

✓ 送迎の判断は組織決定として伝えると安心材料になる

✓ 医療情報は「分かる範囲」を正直に伝える

次回の記事では、入院当日の動き方と、家族との連携で看護師が気をつけてることを書く予定です。

「うちの施設ではこうしてる」という情報があれば、ぜひXで教えてください。同じ立場の看護師同士でつながって、現場をよくしていけたら嬉しいです。

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